現在表示しているのは、次のバージョン向けのドキュメントです。Kubernetesバージョン: v1.25
Kubernetes v1.25 のドキュメントは積極的にメンテナンスされていません。現在表示されているバージョンはスナップショットです。最新のドキュメントはこちらです: 最新バージョン
Namespace(名前空間)
Kubernetesは、同一の物理クラスター上で複数の仮想クラスターの動作をサポートします。 この仮想クラスターをNamespaceと呼びます。
複数のNamespaceを使う時
Namespaceは、複数のチーム・プロジェクトにまたがる多くのユーザーがいる環境での使用を目的としています。 数人から数十人しかユーザーのいないクラスターに対して、あなたはNamespaceを作成したり、考える必要は全くありません。 Kubernetesが提供するNamespaceの機能が必要となった時に、Namespaceの使用を始めてください。
Namespaceは名前空間のスコープを提供します。リソース名は単一のNamespace内ではユニークである必要がありますが、Namespace全体ではその必要はありません。Namespaceは相互にネストすることはできず、各Kubernetesリソースは1つのNamespaceにのみ存在できます。
Namespaceは、複数のユーザーの間でクラスターリソースを分割する方法です。(これはリソースクォータを介して分割します。)
同じアプリケーションの異なるバージョンなど、少し違うリソースをただ分割するだけに、複数のNamespaceを使う必要はありません。 同一のNamespace内でリソースを区別するためにはラベルを使用してください。
Namespaceを利用する
Namespaceの作成と削除方法はNamespaceの管理ガイドドキュメントに記載されています。
kube-
を持つNamespaceは、KubernetesシステムのNamespaceとして予約されているため利用は避けてください。Namespaceの表示
ユーザーは、以下の方法で単一クラスター内の現在のNamespaceの一覧を表示できます。
kubectl get namespace
NAME STATUS AGE
default Active 1d
kube-node-lease Active 1d
kube-system Active 1d
kube-public Active 1d
Kubernetesの起動時には4つの初期Namespaceが作成されています。
default
他にNamespaceを持っていないオブジェクトのためのデフォルトNamespacekube-system
Kubernetesシステムによって作成されたオブジェクトのためのNamespacekube-public
このNamespaceは自動的に作成され、全てのユーザーから読み取り可能です。(認証されていないユーザーも含みます。) このNamespaceは、リソースをクラスター全体を通じてパブリックに表示・読み取り可能にするため、ほとんどクラスターによって使用される用途で予約されます。 このNamespaceのパブリックな側面は単なる慣例であり、要件ではありません。kube-node-lease
クラスターのスケールに応じたノードハートビートのパフォーマンスを向上させる各ノードに関連したLeaseオブジェクトのためのNamespace。
Namespaceの設定
現在のリクエストのNamespaceを設定するには、--namespace
フラグを使用します。
例:
kubectl run nginx --image=nginx --namespace=<insert-namespace-name-here>
kubectl get pods --namespace=<insert-namespace-name-here>
Namespace設定の永続化
ユーザーはあるコンテキストのその後のコマンドで使うために、コンテキスト内で永続的にNamespaceを保存できます。
kubectl config set-context --current --namespace=<insert-namespace-name-here>
# Validate it
kubectl config view --minify | grep namespace:
NamespaceとDNS
ユーザーがServiceを作成するとき、Serviceは対応するDNSエントリを作成します。
このエントリは<service-name>.<namespace-name>.svc.cluster.local
という形式になり、これはもしあるコンテナがただ<service-name>
を指定していた場合、Namespace内のローカルのServiceに対して名前解決されます。
これはデベロップメント、ステージング、プロダクションといった複数のNamespaceをまたいで同じ設定を使う時に効果的です。
もしユーザーがNamespaceをまたいでアクセスしたい時、 完全修飾ドメイン名(FQDN)を指定する必要があります。
すべてのオブジェクトはNamespaceに属しているとは限らない
ほとんどのKubernetesリソース(例えば、Pod、Service、ReplicationControllerなど)はいくつかのNamespaceにあります。 しかしNamespaceのリソースそれ自体は単一のNamespace内にありません。 そしてNodeやPersistentVolumeのような低レベルのリソースはどのNamespaceにも属していません。
どのKubernetesリソースがNamespaceに属しているか、属していないかを見るためには、以下のコマンドで確認できます。
# Namespaceに属しているもの
kubectl api-resources --namespaced=true
# Namespaceに属していないもの
kubectl api-resources --namespaced=false
次の項目
- 新しいNamespaceの作成について学習してください。
- Namespaceの削除について学習してください。