現在表示しているのは、次のバージョン向けのドキュメントです。Kubernetesバージョン: v1.25
Kubernetes v1.25 のドキュメントは積極的にメンテナンスされていません。現在表示されているバージョンはスナップショットです。最新のドキュメントはこちらです: 最新バージョン
kubectlチートシート
このページには、一般的によく使われるkubectl
コマンドとフラグのリストが含まれています。
Kubectlコマンドの補完
BASH
source <(kubectl completion bash) # 現在のbashシェルにコマンド補完を設定するには、最初にbash-completionパッケージをインストールする必要があります。
echo "source <(kubectl completion bash)" >> ~/.bashrc # bashシェルでのコマンド補完を永続化するために.bashrcに追記します。
また、エイリアスを使用している場合にもkubectl
コマンドを補完できます。
alias k=kubectl
complete -F __start_kubectl k
ZSH
source <(kubectl completion zsh) # 現在のzshシェルにコマンド補完を設定します
echo "[[ $commands[kubectl] ]] && source <(kubectl completion zsh)" >> ~/.zshrc # zshシェルでのコマンド補完を永続化するために.zshrcに追記します。
Kubectlコンテキストの設定
kubectl
がどのKubernetesクラスターと通信するかを設定します。
設定ファイル詳細についてはkubeconfigを使用した複数クラスターとの認証をご覧ください。
kubectl config view # マージされたkubeconfigの設定を表示します。
# 複数のkubeconfigファイルを同時に読み込む場合はこのように記述します。
KUBECONFIG=~/.kube/config:~/.kube/kubconfig2
kubectl config view
# e2eユーザのパスワードを取得します。
kubectl config view -o jsonpath='{.users[?(@.name == "e2e")].user.password}'
kubectl config view -o jsonpath='{.users[].name}' # 最初のユーザー名を表示します
kubectl config view -o jsonpath='{.users[*].name}' # ユーザー名のリストを表示します
kubectl config get-contexts # コンテキストのリストを表示します
kubectl config current-context # 現在のコンテキストを表示します
kubectl config use-context my-cluster-name # デフォルトのコンテキストをmy-cluster-nameに設定します
# basic認証をサポートする新たなユーザーをkubeconfigに追加します
kubectl config set-credentials kubeuser/foo.kubernetes.com --username=kubeuser --password=kubepassword
# 現在のコンテキストでkubectlのサブコマンドの名前空間を永続的に変更します
kubectl config set-context --current --namespace=ggckad-s2
# 特定のユーザー名と名前空間を使用してコンテキストを設定します
kubectl config set-context gce --user=cluster-admin --namespace=foo \
&& kubectl config use-context gce
kubectl config unset users.foo # ユーザーfooを削除します
Kubectl Apply
apply
はKubernetesリソースを定義するファイルを通じてアプリケーションを管理します。kubectl apply
を実行して、クラスター内のリソースを作成および更新します。これは、本番環境でKubernetesアプリケーションを管理する推奨方法です。
詳しくはKubectl Bookをご覧ください。
Objectの作成
Kubernetesのマニフェストファイルは、JSONまたはYAMLで定義できます。ファイル拡張子として、.yaml
や.yml
、.json
が使えます。
kubectl apply -f ./my-manifest.yaml # リソースを作成します
kubectl apply -f ./my1.yaml -f ./my2.yaml # 複数のファイルからリソースを作成します
kubectl apply -f ./dir # dirディレクトリ内のすべてのマニフェストファイルからリソースを作成します
kubectl apply -f https://git.io/vPieo # urlで公開されているファイルからリソースを作成します
kubectl create deployment nginx --image=nginx # 単一のnginx Deploymentを作成します
kubectl explain pods # Podマニフェストのドキュメントを取得します
# 標準入力から複数のYAMLオブジェクトを作成します
cat <<EOF | kubectl apply -f -
apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
name: busybox-sleep
spec:
containers:
- name: busybox
image: busybox
args:
- sleep
- "1000000"
---
apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
name: busybox-sleep-less
spec:
containers:
- name: busybox
image: busybox
args:
- sleep
- "1000"
EOF
# いくつかの鍵を含むSecretを作成します
cat <<EOF | kubectl apply -f -
apiVersion: v1
kind: Secret
metadata:
name: mysecret
type: Opaque
data:
password: $(echo -n "s33msi4" | base64 -w0)
username: $(echo -n "jane" | base64 -w0)
EOF
リソースの検索と閲覧
# Getコマンドで基本的な情報を確認します
kubectl get services # 現在の名前空間上にあるすべてのサービスのリストを表示します
kubectl get pods --all-namespaces # すべての名前空間上にあるすべてのPodのリストを表示します
kubectl get pods -o wide # 現在の名前空間上にあるすべてのPodについてより詳細なリストを表示します
kubectl get deployment my-dep # 特定のDeploymentを表示します
kubectl get pods # 現在の名前空間上にあるすべてのPodのリストを表示します
kubectl get pod my-pod -o yaml # PodのYAMLを表示します
# Describeコマンドで詳細な情報を確認します
kubectl describe nodes my-node
kubectl describe pods my-pod
# 名前順にソートしたServiceのリストを表示します
kubectl get services --sort-by=.metadata.name
# Restartカウント順にPodのリストを表示します
kubectl get pods --sort-by='.status.containerStatuses[0].restartCount'
# capacity順にソートしたPersistentVolumeのリストを表示します
kubectl get pv --sort-by=.spec.capacity.storage
# app=cassandraラベルのついたすべてのPodのversionラベルを表示します
kubectl get pods --selector=app=cassandra -o \
jsonpath='{.items[*].metadata.labels.version}'
# 'ca.crt'のようなピリオドが含まれるキーの値を取得します
kubectl get configmap myconfig \
-o jsonpath='{.data.ca\.crt}'
# すべてのワーカーノードを取得します(セレクターを使用して、
# 「node-role.kubernetes.io/master」という名前のラベルを持つ結果を除外します)
kubectl get node --selector='!node-role.kubernetes.io/master'
# 現在の名前空間でrunning状態のPodのリストを表示します
kubectl get pods --field-selector=status.phase=Running
# すべてのノードのExternal IPのリストを表示します
kubectl get nodes -o jsonpath='{.items[*].status.addresses[?(@.type=="ExternalIP")].address}'
# 特定のRCに属するPodの名前のリストを表示します
# `jq`コマンドは複雑なjsonpathを変換する場合に便利であり、https://stedolan.github.io/jq/で見つけることが可能です
sel=${$(kubectl get rc my-rc --output=json | jq -j '.spec.selector | to_entries | .[] | "\(.key)=\(.value),"')%?}
echo $(kubectl get pods --selector=$sel --output=jsonpath={.items..metadata.name})
# すべてのPod(またはラベル付けをサポートする他のKubernetesオブジェクト)のラベルのリストを表示します
kubectl get pods --show-labels
# どのノードがready状態か確認します
JSONPATH='{range .items[*]}{@.metadata.name}:{range @.status.conditions[*]}{@.type}={@.status};{end}{end}' \
&& kubectl get nodes -o jsonpath="$JSONPATH" | grep "Ready=True"
# Podで現在使用中のSecretをすべて表示します
kubectl get pods -o json | jq '.items[].spec.containers[].env[]?.valueFrom.secretKeyRef.name' | grep -v null | sort | uniq
# すべてのPodのInitContainerのコンテナIDのリストを表示します
# initContainerの削除を回避しながら、停止したコンテナを削除するときに役立つでしょう
kubectl get pods --all-namespaces -o jsonpath='{range .items[*].status.initContainerStatuses[*]}{.containerID}{"\n"}{end}' | cut -d/ -f3
# タイムスタンプでソートされたEventのリストを表示します
kubectl get events --sort-by=.metadata.creationTimestamp
# クラスターの現在の状態を、マニフェストが適用された場合のクラスターの状態と比較します。
kubectl diff -f ./my-manifest.yaml
# Nodeから返されるすべてのキーをピリオド区切りの階層表記で生成します。
# 複雑にネストされたJSON構造をもつキーを指定したい時に便利です
kubectl get nodes -o json | jq -c 'paths|join(".")'
# Pod等から返されるすべてのキーをピリオド区切り階層表記で生成します。
kubectl get pods -o json | jq -c 'paths|join(".")'
リソースのアップデート
kubectl set image deployment/frontend www=image:v2 # frontend Deploymentのwwwコンテナイメージをv2にローリングアップデートします
kubectl rollout history deployment/frontend # frontend Deploymentの改訂履歴を確認します
kubectl rollout undo deployment/frontend # 1つ前のDeploymentにロールバックします
kubectl rollout undo deployment/frontend --to-revision=2 # 特定のバージョンにロールバックします
kubectl rollout status -w deployment/frontend # frontend Deploymentのローリングアップデートを状態をwatchします
kubectl rollout restart deployment/frontend # frontend Deployment を再起動します
cat pod.json | kubectl replace -f - # 標準入力から渡されたJSONに基づいてPodを置き換えます
# リソースを強制的に削除してから再生成し、置き換えます。サービスの停止が発生します
kubectl replace --force -f ./pod.json
# ReplicaSetリソースで作られたnginxについてServiceを作成します。これは、ポート80で提供され、コンテナへはポート8000で接続します
kubectl expose rc nginx --port=80 --target-port=8000
# 単一コンテナのPodイメージのバージョン(タグ)をv4に更新します
kubectl get pod mypod -o yaml | sed 's/\(image: myimage\):.*$/\1:v4/' | kubectl replace -f -
kubectl label pods my-pod new-label=awesome # ラベルを追加します
kubectl annotate pods my-pod icon-url=http://goo.gl/XXBTWq # アノテーションを追加します
kubectl autoscale deployment foo --min=2 --max=10 # "foo" Deploymentのオートスケーリングを行います
リソースへのパッチ適用
# ノードを部分的に更新します
kubectl patch node k8s-node-1 -p '{"spec":{"unschedulable":true}}'
# コンテナのイメージを更新します。spec.containers[*].nameはマージキーであるため必須です
kubectl patch pod valid-pod -p '{"spec":{"containers":[{"name":"kubernetes-serve-hostname","image":"new image"}]}}'
# ポテンシャル配列を含むJSONパッチを使用して、コンテナのイメージを更新します
kubectl patch pod valid-pod --type='json' -p='[{"op": "replace", "path": "/spec/containers/0/image", "value":"new image"}]'
# ポテンシャル配列のJSONパッチを使用してDeploymentのlivenessProbeを無効にします
kubectl patch deployment valid-deployment --type json -p='[{"op": "remove", "path": "/spec/template/spec/containers/0/livenessProbe"}]'
# ポテンシャル配列に新たな要素を追加します
kubectl patch sa default --type='json' -p='[{"op": "add", "path": "/secrets/1", "value": {"name": "whatever" } }]'
リソースの編集
任意のエディターでAPIリソースを編集します。
kubectl edit svc/docker-registry # docker-registryという名前のサービスを編集します
KUBE_EDITOR="nano" kubectl edit svc/docker-registry # エディターを指定します
リソースのスケーリング
kubectl scale --replicas=3 rs/foo # 「foo」という名前のレプリカセットを3にスケーリングします
kubectl scale --replicas=3 -f foo.yaml # 「foo.yaml」で指定されたリソースを3にスケーリングします
kubectl scale --current-replicas=2 --replicas=3 deployment/mysql # mysqlと名付けられたdeploymentの現在のサイズが2であれば、mysqlを3にスケーリングします
kubectl scale --replicas=5 rc/foo rc/bar rc/baz # 複数のReplication controllerをスケーリングします
リソースの削除
kubectl delete -f ./pod.json # pod.jsonで指定されたタイプと名前を使用してPodを削除します
kubectl delete pod,service baz foo # 「baz」と「foo」の名前を持つPodとServiceを削除します
kubectl delete pods,services -l name=myLabel # name=myLabelラベルを持つのPodとServiceを削除します
kubectl -n my-ns delete pod,svc --all # 名前空間my-ns内のすべてのPodとServiceを削除します
# awkコマンドのpattern1またはpattern2に一致するすべてのPodを削除します。
kubectl get pods -n mynamespace --no-headers=true | awk '/pattern1|pattern2/{print $1}' | xargs kubectl delete -n mynamespace pod
実行中のポッドとの対話処理
kubectl logs my-pod # Podのログをダンプします(標準出力)
kubectl logs -l name=myLabel # name=myLabelラベルの持つPodのログをダンプします(標準出力)
kubectl logs my-pod --previous # 以前に存在したコンテナのPodログをダンプします(標準出力)
kubectl logs my-pod -c my-container # 複数コンテナがあるPodで、特定のコンテナのログをダンプします(標準出力)
kubectl logs -l name=myLabel -c my-container # name=mylabelラベルを持つPodのログをダンプします(標準出力)
kubectl logs my-pod -c my-container --previous # 複数コンテナがあるPodで、以前に作成した特定のコンテナのログをダンプします(標準出力)
kubectl logs -f my-pod # Podのログをストリームで確認します(標準出力)
kubectl logs -f my-pod -c my-container # 複数のコンテナがあるPodで、特定のコンテナのログをストリームで確認します(標準出力)
kubectl logs -f -l name=myLabel --all-containers # name-myLabelラベルを持つすべてのコンテナのログをストリームで確認します(標準出力)
kubectl run -i --tty busybox --image=busybox -- sh # Podをインタラクティブシェルとして実行します
kubectl run nginx --image=nginx -n
mynamespace # 特定の名前空間でnginx Podを実行します
kubectl run nginx --image=nginx # nginx Podを実行し、マニフェストファイルをpod.yamlという名前で書き込みます
--dry-run=client -o yaml > pod.yaml
kubectl attach my-pod -i # 実行中のコンテナに接続します
kubectl port-forward my-pod 5000:6000 # ローカルマシンのポート5000を、my-podのポート6000に転送します
kubectl exec my-pod -- ls / # 既存のPodでコマンドを実行(単一コンテナの場合)
kubectl exec my-pod -c my-container -- ls / # 既存のPodでコマンドを実行(複数コンテナがある場合)
kubectl top pod POD_NAME --containers # 特定のPodとそのコンテナのメトリクスを表示します
ノードおよびクラスターとの対話処理
kubectl cordon my-node # my-nodeをスケジューリング不能に設定します
kubectl drain my-node # メンテナンスの準備としてmy-nodeで動作中のPodを空にします
kubectl uncordon my-node # my-nodeをスケジューリング可能に設定します
kubectl top node my-node # 特定のノードのメトリクスを表示します
kubectl cluster-info # Kubernetesクラスターのマスターとサービスのアドレスを表示します
kubectl cluster-info dump # 現在のクラスター状態を標準出力にダンプします
kubectl cluster-info dump --output-directory=/path/to/cluster-state # 現在のクラスター状態を/path/to/cluster-stateにダンプします
# special-userキーとNoScheduleエフェクトを持つTaintがすでに存在する場合、その値は指定されたとおりに置き換えられます
kubectl taint nodes foo dedicated=special-user:NoSchedule
リソースタイプ
サポートされているすべてのリソースタイプを、それらがAPI groupかNamespaced、Kindに関わらずその短縮名をリストします。
kubectl api-resources
APIリソースを探索するためのその他の操作:
kubectl api-resources --namespaced=true # 名前空間付きのすべてのリソースを表示します
kubectl api-resources --namespaced=false # 名前空間のないすべてのリソースを表示します
kubectl api-resources -o name # すべてのリソースを単純な出力(リソース名のみ)で表示します
kubectl api-resources -o wide # すべてのリソースを拡張された形(別名 "wide")で表示します
kubectl api-resources --verbs=list,get # "list"および"get"操作をサポートするすべてのリソースを表示します
kubectl api-resources --api-group=extensions # "extensions" APIグループのすべてのリソースを表示します
出力のフォーマット
特定の形式で端末ウィンドウに詳細を出力するには、サポートされているkubectl
コマンドに-o
(または--output
)フラグを追加します。
出力フォーマット | 説明 |
---|---|
-o=custom-columns=<spec> | コンマ区切りされたカスタムカラムのリストを指定してテーブルを表示します |
-o=custom-columns-file=<filename> | <filename> ファイル内のカスタムカラムテンプレートを使用してテーブルを表示します |
-o=json | JSON形式のAPIオブジェクトを出力します |
-o=jsonpath=<template> | jsonpath式で定義されたフィールドを出力します |
-o=jsonpath-file=<filename> | <filename> ファイル内のjsonpath式で定義されたフィールドを出力します |
-o=name | リソース名のみを出力し、それ以外は何も出力しません。 |
-o=wide | 追加の情報を含むプレーンテキスト形式で出力します。Podの場合、Node名が含まれます。 |
-o=yaml | YAML形式のAPIオブジェクトを出力します |
-o=custom-columns
を使用したサンプル:
# クラスター内で実行中のすべてのイメージ名を表示する
kubectl get pods -A -o=custom-columns='DATA:spec.containers[*].image'
# "k8s.gcr.io/coredns:1.6.2"を除いたすべてのイメージ名を表示する
kubectl get pods -A -o=custom-columns='DATA:spec.containers[?(@.image!="k8s.gcr.io/coredns:1.6.2")].image'
# 名前に関係なくmetadata以下のすべてのフィールドを表示する
kubectl get pods -A -o=custom-columns='DATA:metadata.*'
kubectlに関するより多くのサンプルはカスタムカラムのリファレンスを参照してください。
Kubectlのログレベルとデバッグ
kubectlのログレベルは、レベルを表す整数が後に続く-v
または--v
フラグで制御されます。一般的なKubernetesのログ記録規則と関連するログレベルについて、こちらで説明します。
ログレベル | 説明 |
---|---|
--v=0 | これは、クラスターオペレーターにログレベルが0であることを"常に"見えるようにするために役立ちます |
--v=1 | ログレベルが必要ない場合に、妥当なデフォルトのログレベルです |
--v=2 | サービスに関する重要な定常状態情報と、システムの重要な変更に関連する可能性がある重要なログメッセージを表示します。 これは、ほとんどのシステムで推奨されるデフォルトのログレベルです。 |
--v=3 | 変更に関するより詳細なログレベルを表示します |
--v=4 | デバックにむいたログレベルで表示します |
--v=6 | 要求されたリソースを表示します |
--v=7 | HTTPリクエストのヘッダを表示します |
--v=8 | HTTPリクエストのコンテンツを表示します |
--v=9 | HTTPリクエストのコンテンツをtruncationなしで表示します |
次の項目
オプションについてはkubectl optionsをご覧ください。
またkubectlの利用パターンでは再利用可能なスクリプトでkubectlを利用する方法を学べます。
コミュニティ版kubectlチートシートもご覧ください。